産後のケア

産後うつ

お子さんのお世話や、夜泣き等でお母さんの身体は限界になっています

産後うつでは、『やっとの思いで妊娠し、出産したのに、こんなはずではなかった!』と思いつめてしまうお母さんが増えており、社会問題となっています。
精神科や心療内科に行くきっかけでもあればいいのですが、お母さんはまさか自分がうつ病だなんて考えもつきません。
『なんだか私、おかしいな?』と一人で考え、自問自答し、出口が見つからず誰かに相談して初めて病院に行き診断されます。
『なんだかおかしいな』と思ったら、いち早く助けを求めてください。病院でも、鍼灸院でも、旦那さんでも、ご両親でも、友人でも。

当院は東洋医学的な観点から判断し、漢方治療、鍼灸治療を使い、産後のうつでホルモンバランスが不安定な状態を緩和します。週2回程度の施術が効果的です。
当院では、産後のうつ評価表を使って程度を確認し、重度と判断した場合は近隣の病院へのご紹介をしています。
まずは相談してください。些細な事でも構いません。あなたは一人ではないのですから。


































1. 産後うつとは?

2. 産後うつの症状とは? 

3. マタニティーブルーとは?

4. 産後うつ病とマタニティ―ブルーに違いとは?

5. 東洋医学における産後うつ治療


1. 産後うつとは?


産後うつとは、お子さんを出産された女性が出産によりホルモンバランスが崩れ、精神的に不安定な状態になり、分娩後の数カ月まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態をいいます。


2. 産後うつの症状とは? 


過去にうつ病になった事がある場合、産後うつ病を発症しやすくなるともいわれています。
産後うつになると、
● 極端に悲しくなったり
● 泣き叫んだり
● 易怒性や気分の変動が見られる 
● 日常活動や子どもへの関心を失うこと 等もあります。


3. マタニティーブルーとは?


産後3日以内にみられる悲しさや惨めさなどの感情は、マタニティーブルーと呼ばれ、多くの母親が経験するものです。
こうした感情は大体2週間以内に治まるため、あまり心配する必要はありません。


4. 産後うつ病とマタニティ―ブルーに違いとは?


産後うつ病は、マタニティ―ブルーよりも深刻な気分の変動です。
産後うつになると、症状が数週間から数カ月間続き、日常生活に支障をきたし、約10%から15%の女性に発症します。
極めてまれですが、産後うつ病よりもさらに重度な産後精神病が発生することもあります。


5. 東洋医学における産後うつ治療


東洋医学では、
● 気うつ
● 気逆
● 気虚  と言われる、『気』の付く病状があります。

出産により『気血(けつ)』が失われている状態です。

血を失った状態が続くと、ガス欠状態で動くようなものであり、次第に『虚熱』という悪い熱が頭に上昇し、その結果、 
● 不安
● 不眠
● イライラ 等の精神疾患が生まれてきます。

一つ症例を挙げます。

症例)病院へ行かれて気分が晴れるお薬を処方され、服用していた産後2カ月のお母さん
● 子どもや夫に関心がなくなった
● 離婚しようと思う
● このような気持ちは産後から始まった
● 妊娠前は全てを完璧にこなせてきたが、産後は一つでも出来ないことがあるとやる気をなくす

明らかにガス欠です。

当院の治療)
『血』を補う漢方薬と、4回の鍼灸を2カ月行いました。
2か月後の状態をお聞きしたところ、
“完璧にこなすことをこれまでより少なくし、育児、夫婦仲についても改善したように思う” というお話をいただきました。

このような方の場合、漢方治療により症状が安定する傾向に向かいます。
東洋医学的な原因を見つけ、改善されることも多くあります。
時間には個人差がありますが、決して焦らず、根気良く治療を行うことで症状は良くなっていきます。